2016/2/4

ジカ熱、妊婦は要注意

ジカ熱はデング熱のように蚊を媒体として拡散する感染症です。因果関係は解明されていませんが、妊婦がジカ熱に感染すると小頭症の赤ちゃんが生まれることが懸念され、WHOは緊急事態宣言を出しました。妊娠中の女性は渡航に注意が必要です。

ジカ熱の感染経路

疑問ジカ熱とは、やぶ蚊属の蚊を媒体としてジカウイルスに感染するとおこる感染症です。媒体となる蚊はやぶ蚊属のネッタイシマカとヒトスジシマカが確認されています。

ジカウイルスに感染している患者の血液を蚊が吸血すると、蚊の体内でジカウイルスが増殖します。その蚊が他の人を吸血したときに、ジカウイルスに感染するのです。

現在ジカ熱は、感染者のくしゃみ等の飛沫感染ではなく、蚊を媒体として感染が広がっていくことが確認されています。そのため、蚊に刺されないことが1番の感染経路断絶に繋がります。しかし、地域や気候によっては虫刺されの徹底はとても困難で、感染者が拡大している現状です。

感染経路に関しては、国外で性行為によって感染した例が確認されました。まだ感染経路に関して解明されていない面もあるようです。今後のニュースに注目してください。

ジカ熱の症状

ジカ熱に感染すると3~12日程度の潜伏期間を経て発熱、頭痛、皮膚のかゆみや発疹があらわれます。感染者のほとんどは高熱にならないため、単なる疲れや風邪の初期症状と思いがちで発見が遅れます。関節痛、関節炎、結膜の充血が多くみられます。

ジカ熱はデング熱と比べて軽症で、通常4~7日間症状が続きます。ジカ熱そのもので健康な人が市に至ることは稀だそうです。ただ基礎疾患があり体力が低下している人は、症状が悪化して命にかかわる恐れがあります。(参考1)

ジカ熱の治療

ジカ熱の治療は発熱や痛みの緩和など、対処療法を中心に治療が進められます。現在、ジカ熱に対応する専門薬や予防ワクチンはありません。

症状がやがて治まると、予後は比較的良好と考えられています。ただし基礎疾患のある患者は、最後まで受診をして完治を確認するようにしてほしいです。

ジカ熱の流行地域

ジカ熱はアフリカ、中央・南アフリカ、アジア太平洋地域での発生が確認済みです。現在は中南米(ブラジル・コロンビア・ハイチ・ベネズエラ・フランス領など)で流行中です。(参考2)

日本では2014年、フランス領タヒチのボラボラ島に渡航した旅行者が帰国後にジカ熱を発症しています。

妊婦への影響

妊婦最も知ってほしいのは、ジカ熱の妊婦への影響です。ブラジル保健省は妊娠中のジカ熱感染と胎児の小頭症(しょうとうしょう)には関係がみられると発表しました。

2016年1月15日、アメリカのCDC(疾病予防管理センター)は妊娠中のジカ熱感染と小頭症の関連性の詳細な調査結果が出るまでは流行地域への妊婦の渡航を控えるように警告。ほかにも2月1日にWHOは小頭症及び神経障害の集団発生に関する「国際的に懸念される公衆の保健上の緊急事態(PHEIC)」を宣言したそうです。(参考2)

妊娠を考えている女性や妊娠中の女性は、海外へ渡航するときジカ熱の流行状況を確認してください。ジカ熱と小頭症の因果関係や体への影響を考えると、無理な渡航は控えてほしいです。

小頭症とは

小頭症(しょうとうしょう)とは、本来は脳の発達とともに大きくなる頭蓋骨(ずがいこつ)が、何らかの原因で成長できずに頭部が変形してしまう病気です。脳は発達して容積が増えるのに、頭蓋骨が大きくならないので脳の神経機能に異常がおこり、難聴や視力低下が心配されます。

小頭症のはっきりとした原因は解明されていません。ジカ熱との関連性も注目されていますが、具体的な原因究明にはまだ時間がかかりそうです。

日本国内でのジカ熱感染の可能性

ジカ熱を体内で増殖させて媒介するヒトスジマジカは、日本の秋田または岩手から南のほとんどの地域で生息しています。ヒトスジマジカすべてがジカ熱ウイルスを保持しているわけではありません。

ただ、もしも海外渡航者がジカ熱に感染した状態で帰国して、日本国内でヒトスジマジカに刺された場合、次に刺された人が感染する可能性は0ではありません。

ヒトスジマジカの活動範囲は50~100mで、5~10月に活動。冬を超えることはできません。気温が下がると死んでしまいます。

ですから現在は国内での感染というよりも妊婦や妊婦の周囲の人が、流行地域に渡航することを控えるように心がけてください。

念のため、妊娠中は虫よけ対策を心がけてください。蚊が生息しやすい茂みや湿った場所を避けてください。

2016・2・4 e-妊娠、みみいペン


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