2015/4/30

りんご病、流行の兆し

年始から徐々に、りんご病患者数が増加。流行の兆しを見せています。頬が赤くなるりんご病は、妊婦が感染すると胎児水腫や流産の危険があります。りんご病の感染経路や治療方法、妊婦がすべき対策をおさらいしましょう。

りんご病流行に周期あり

りんご病の過去の流行を確認すると、5年おきに流行周期がやってくるようです。前回の流行は2011年と見られています。そろそろ次のりんご病流行がはじまっても、おかしくない時期です。

りんご病の原因

妊婦のりんご病

りんご病は人から人への飛沫感染で発症します。原因となるウイルスはヒトパルボウイルスB19型です。ウイルスに感染すると潜伏期間がはじまりますが、実際に症状があらわれるのは1~3週間もあとです。

りんご病の症状が現れるよりも先に、ウイルスが飛沫によって排出されていることが厄介です。つまり症状が出る前に、周囲にヒトパルボウイルス29型が拡散されている可能性が高いのです。ただ、自覚症状がなければ、自分がりんご病に感染していると気がつくことは困難です。

りんご病の特徴

初夏から秋にかけて流行

りんご病は初夏から秋にかけて流行します。今年は年明け早々に、りんご病の患者が目立ち始めて早くも流行の兆しが見えています。

いつもより早めの流行に対応するためには、どうしたら良いのでしょうか?ニュースや新聞がりんご病の流行を報道する前から、予防をはじめることが大切です。

微熱に気がつかないことも

りんご病では高熱が出ずに、症状が進行することも多く初期発見が遅れがちです。流行中や疲労が重なっているときは高熱を併発することもありますが、多くは頬の赤い腫れでりんご病を確信します。

初期症状は風邪と似ているので、りんご病が流行しているときや、周囲に感染者がいるときは体調変化に注意してください。

頬が真っ赤に

りんご病の代表的な症状といえば、頬が真っ赤に染まることです。鮮やかな赤色が目立つために「りんご病」という呼び名がつきました。

乳幼児に症状がでたときは、なんとなく「りんご病だなと」納得もできますが、大人は「どうして赤くなっているんだろう?」と見られたり、目立ってしまうことが恥ずかしくて困ります。

大人は皮膚面積も広いので、紅斑が目立ちやすいので外出も不便です。女性は症状が改善しはじめるとメイクで紅斑を隠して、それが肌荒れのきっかけになることもあります。他にも大人の場合は関節が曲げにくい等、生活に支障をきたすケースもあります。

体全体に紅斑が広がる

頬が赤くなったあと、体中にも赤いシミのような紅斑が広がります。水疱瘡の湿疹よりも大きめです。ときには、まだら模様に見えます。実は体の紅斑は、りんご病の原因となるウイルスに感染してから約2~3週間も後に現れます。

外見的なストレスは感じますが、体に症状が出はじめる頃には、すでにヒトパルボウイルス29型の威力は低下して、感染力が弱まっている状態です。

大人も感染します

りんご病と聞くと、頬を真っ赤に染めている子どもの顔が思い浮かびます。育児書にも、子どもの病気としてりんご病が記載されているので、「りんご病=乳幼児」の病気と思われています。

ところが実際は大人も、りんご病にかかります。大人がりんご病にかかると頭痛や筋肉痛、寒気が初期症状として現れます。ここまでは風邪症状や発熱に似ていますが、りんご病の場合は発熱後、頬をはじめとして皮膚に赤いブツブツができます。大きい範囲になるとレース状皮疹と呼ばれる網目状の赤い発疹が目立ちます。ただの肌荒れやアレルギー症状ではなく、りんご病という感染症状かもしれないと疑ってください。

妊婦の感染は危険です

りんご病は妊婦にとって、避けてほしい感染症の1つです。妊婦のヒトパルボウイルスB19型感染が原因で、流産や赤ちゃんの生死に関わるほどの影響が心配されています。にも関わらず、妊婦のヒトパルボウイルスB19型の免疫保持者は50%以下だと言われています。

もう少し具体的に説明します。りんご病の免疫のない妊婦が、ヒトパルボウイルスB19型に感染したとします。ウイルスは血中に侵入します。ヒトパルボウイルスB19型は赤血球のもとになる赤芽球を破壊するので、赤血球が減少して貧血をおこします。妊娠中は貧血を起こしやすいので心配です。もともと貧血を起こしやすい溶血性貧血の人は貧血症状が悪化する可能性が高いと考えてください。

さらにヒトパルボウイルスB19型が胎盤を通じて、お腹の赤ちゃんにたどり着いたらどうなるのでしょうか?母体と同じように、赤ちゃんの赤芽球が減少して赤血球が作られなくなります。赤ちゃんも胎児貧血(たいじひんけつ)になる可能性があるのです。

胎児貧血になった場合、お腹の赤ちゃんは、胎児水腫(たいじすいしゅ)という浮腫症状が目立ち始めます。症状が進行すると子宮内発育遅延(しきゅうないはついくちえん)や流産・死産の原因にもなりかねません。

妊娠中のりんご病を予防

りんご病に感染しないためには、原因となるウイルスの感染機会を減らすことが効果的です。りんご病の原因となるヒトパルボウイルスB19型は飛沫感染です。手指の消毒やマスクを活用して、口内にウイルスが侵入しないように心がけましょう。

以前に感染しているかどうかは血液検査で確認できます。保険適用外になることがほとんどです。ヒトパルボウイルスにたいするIgG抗体が陽性なら免疫あり、陰性なら免疫なしです。ワクチンや決定的な治療薬はありません。妊娠中は気になる症状があれば、早急に受診することを強くおすすめします。

参考:yahoo!ニュース「リンゴ病流行の兆し 妊婦は特に注意を 千葉県内患者数」

2015・4・30 e-妊娠、みみいペン


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