妊娠中のノロウイルス治療

妊婦がノロウイルスに感染したら

妊娠中にノロウイルス感染症になったときの注意点を、わかりやすく伝えます。嘔吐や下痢症状の水分補給や食事、睡眠のとりかた、家事をどこまでやるべきか妊婦目線で考えました。

水分補給

・ストローでこまめに飲むとラク。
・常温か温めて飲むほうが胃にやさしい。

嘔吐や下痢はウイルスが排出されていけばやがて落ち着きます。その間は体に無理をさせず、胃腸を刺激しないよう水分摂取してください。

ストローを使ったほうが少量ずつゆっくり飲めます。一気にのどに流し込むよりも、何回にも分けて飲むほうが胃腸を刺激しないので、嘔吐のきっかけを作りにくくします。

水分補給はイオン飲料や、経口保水液、胃腸を刺激しないように常温の湯ざましがおすすめです。胃腸の不快感で炭酸飲料を飲みたい時期もありますが、ノロウイルスが原因の嘔吐で荒れている胃腸には控えてください。

妊娠中はお腹の赤ちゃんも心配ですが、症状がつらい時に1人で病院に行くことは心配です。まずは電話で相談してください。医師の判断で脱水が心配な場合は、点滴でのサポートもあります。

食事

ノロウイルスと食事

・嘔吐メインのときは無理に食べない。
・嘔吐後20~30分は食べない。
・食事をするなら少量ずつはじめる。
・刺激のあるもの、冷たいものは避けて。

ノロウイルスに感染後は食事も大変です。自分でこった料理は作れないと思ってください。簡単に一皿で済む料理がラクです。

何を食べても吐いてしまう時は、ウイルスの活動が落ち着くまでは食事をしても吐いてしまうものだと考えて、食べることを控えめにします。

もしも食事をしたい時は、嘔吐のあと20~30分たって胃腸を落ち着かせてからにします。嘔吐したばかりで食事をすると、再び吐き出すことが多いです。

嘔吐が続くときは、クリーム系や柑橘類は避けて水分補給も兼ねた食事をします。スープやゼリー少量から始めてください。冷たいよりは、常温か温かいものがおすすめです。

胃腸を刺激しないように、リンゴなら煮たり温めて食べます。固形よりも食べやすくなります。同じようにご飯もお粥にしたほうが胃腸を刺激せず、消化しやすくなります。

もしも食べることでまた嘔吐が始まってしまう時は、口内をサッパリさせるタブレットやキャンディー、氷砂糖を舐めるのもおすすめです。小さく砕いて、何度かに分けて口に含ませてください。

チョコレートはひとかけらでも糖分を補給できるので、料理をしたくないときに活用してください。

逆におすすめしないのはカレーや香辛料の強い料理、炭酸飲料や冷たい飲み物は、弱った胃腸を刺激します。

睡眠

睡眠

・ラクな姿勢で自由に。
・抱き枕で安定感をつくる。
・時間ができたら頻繁に眠ってよい。

嘔吐や下痢などの不快症状が続くときは、昼夜に関係なく疲れて眠くなります。症状が続いている時は、わざわざ寝室まで戻ることもできず、ソファーで横になって眠ってしまいたくなります。

ノロウイルスの症状はだんだん治まります。だらしない生活リズムに見えるかもしれませんが、この期間はとにかく休息時間を確保したら短時間でも休んでください。夜に眠れなかったら日中も横になって体力を養いましょう。

家事

・できることだけでいい。
・後回しできることは後回しする。
・体調が悪化したら無理しない。
・マスクをして、手洗いをする。

ノロウイルスに感染した症状が出ているときの家事は、必要最低限で大丈夫です。特に感染者の飛沫がついて、家族間に感染する可能性の高いのは調理や食器の片付けです。飛沫がつかないようにマスクは必須です。前後で手洗いもしてください。

洗濯やアイロンがけなど、今日やらなくても大丈夫そうなことは後回しにしてください。無理にこなして疲労やストレスを溜めることは、お腹の赤ちゃんにとっても良くないことです。まずは回復期までの体力を温存してください。

入浴

・嘔吐や下痢が頻繁なら控えて。
・足浴でむくみと冷え予防。
・下痢が続いているときはシャワーのみ。
・タオル、スポンジなど共用しない。
・家族のあとで入ること。

嘔吐と下痢が頻繁なときは、入浴は控えるほうが安心です。もしも浴室内で具合が悪くなった時に、妊婦はお腹のバランスを取りにくいので転倒したり、お腹を打ってしまわないか心配です。1人で対処するのは大変なので、落ち着いてから入浴しましょう。

気になるときは、足浴や手浴で部分的に温めたり、温タオルを首にあててリフレッシュしてください。

少し症状が落ち着いたら、シャワーを短時間で浴びます。下痢が続いている時は、湯ぶねは止めておきましょう。特にお湯を口に入れてしまうような子どものいる家庭では、ウイルス感染が心配です。

症状が治まってもしばらくはウイルスが排泄されているので、家族間の感染を予防したいときは、2週間ほど家族とタオルやボディスポンジを共用しないでください。湯船につかるのも、なるべく最後にしたほうが安心です。

まるでノロウイルスの感染者が汚いように聞こえるかもしれませんが、そうゆうことではありません。ノロウイルスは一般的な風邪のウイルスよりもずっと強くて、消毒も100%の効果がないと考えられています。だからこそ、少しでも感染しやすい条件があったら気をつけてほしいのです。

薬について

妊娠中のノロウイルス感染症では、市販の薬を服用しないでください。

例えば整腸剤や下痢止め、嘔吐止めや解熱剤に至るまでほとんどが薬局で手に入ります。でもこれらの中には、妊娠中には避けたい成分や、妊婦への影響を確認できていない成分も含まれています。

薬を服用する必要性があるときは、医師から処方された薬を服用してください。

妊娠前に服用していた薬や、小児用の成分が少ない薬も勝手に飲んではいけません。

ときには抗生剤が嘔吐を止めたために、症状が改善したかのように見えることがあります。でも実際は、胃腸内のウイルスが排出されずに増加してしまい、完治までの時間が長くなることも考えられるのです。

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