搾乳の仕方

搾乳とは

搾乳(さくにゅう)とは乳房内の母乳を押しだして、乳管の通りをよくしたり、残っている母乳を出すことです。母乳は冷凍したり哺乳瓶に入れて飲ませることもできます。

産後、赤ちゃんの状態によっては母子同室にならず、赤ちゃんは保育器や別室で過ごすことがあります。こうした時は、母乳を搾乳してもっていくことで母乳育児を続けることができます。

産院でも授乳前に、詰まりを解消するための搾乳をする場合があるので、入院時は爪を短く清潔にしておくことが大切です。

搾乳のタイミング

・赤ちゃんが乳房内の母乳を全部飲めずに、張ってきた時。
・赤ちゃんが低体重などの理由でNICUに入り、直接授乳ができない時。

・赤ちゃんが哺乳瓶と乳房を混同した乳頭混乱になっている時。
・ママの乳首が陥没や扁平で、赤ちゃんの口で上手になめない。
・ママが職場復帰や体調不良で授乳してあげられない時。
・乳管が詰まっているようで、すぐに母乳が出ない時。
・乳頭が裂傷して赤ちゃんが加えることができない時。

月齢の低い赤ちゃんは哺乳力が少ないので、乳房の中にある母乳を飲みきることができないと、残った母乳は乳管に残って詰まりの原因になります。古い母乳が残ったままだと、ママの脳は「まだ母乳があるから」と新しい母乳を作らなくなります。

赤ちゃんが乳頭を吸うことも脳には母乳生成の信号ですが、乳房内の母乳が停滞しないことも母乳生成の条件です。赤ちゃんが吸わなかった時は搾乳で、母乳が必要だと脳に信号を送るのです。

古い母乳はどんどんドロッとしてしまうので乳管を上手に移動できず、赤ちゃんの口まで届きにくくなるのです。この状態が続くと、赤ちゃんは新鮮な母乳が飲めないので嫌がるようになり、乳房も炎症を起こして乳腺炎(にゅうせんえん)などのトラブルに繋がります。

このトラブルを防ぐためには、赤ちゃんの飲み残した母乳をママが搾乳して出しきってあげます。

他にも、授乳前に乳房内に残っている母乳を少し搾乳してから赤ちゃんに乳首を含ませることで、詰まりが無く、新鮮な母乳を与えることができます。

搾乳の準備

・手指を良く洗って清潔に。
・ママの指で乳頭を傷つけないように爪に注意。

・搾乳で汚れても平気な服装。
・すぐに拭きとれるようにタオルがあると便利。

・乳頭を脱脂綿などで拭いて清潔な状態にする。
・搾乳する母乳が出やすいように、乳頭マッサージをする。

搾乳の仕方

搾乳の仕方

搾乳は、ママの手でもできますが、搾乳機をつかう方法もあります。簡易的ですが育児に疲れている時は搾乳の手間が少し省かれます。ただ、すべての乳管から母乳を出したい時はママや助産婦さんの手で絞りだしたほうが、まんべんなく搾乳できます。

搾乳する時は少し前かがみになります。搾乳したい乳房側の手の親指を乳輪の上部、人差し指を乳輪の下側に当てます。

ママ自身の手で搾乳する時は、搾乳したい乳房側の手を乳輪から乳頭へと押し出すように移動させます。

まんべんなく乳管を働かせるために、親指と人差し指は乳輪の周囲を移動しながら搾乳します。

反対側の手の平は搾乳したい乳房を下から支えます。この時、乳房が体の中寄りになるように寄せ気味に支えると、搾乳しやすくなります。

搾乳のコツ

搾乳のコツは、同じ乳房に時間をかけすぎずに、左右交互に搾乳することです。

せっかく押し出す母乳が出にくくなるのを防ぐため、搾乳前は乳頭マッサージで母乳の出口を確保。

搾乳は母乳を出すだけではなく、母乳の生成を働きかけるものでもあります。左右交互に搾乳することで両方の乳房が母乳の生成を働きかけます。

授乳後に搾乳を続ければ、赤ちゃんの飲んだ分だけではなく搾乳で出した分も必要だと脳は理解します。産院で母乳の出が少ないと感じたら、授乳後に少し搾乳してみましょう。古い母乳も出してしまえば次回は、あたらしい母乳を飲ませることができます






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