巣篭もり本能(巣作り本能)

巣篭もり本能や巣作り本能という言葉をご存知でしょうか?

本来は動物や虫などに使われることが多く、猫や犬、鳥やミツバチなどがお産を控えて「巣」の準備をするという本能です。猫や犬の次のような行動を見たことがないでしょうか?いつもと違ってナーバスになり何かにとりつかれたように行ったり来たりして、思う存分動き回ったと思ったら、お産する場所に陣取った・・。そう、あの姿が巣篭もり本能と呼ばれる行動です。

妊娠後期になると、人間にもこの巣篭もり本能が芽生えることがあります。猫や犬と同じようにひどく落ち着かなくなり、家の中を好むようになり、いきなり大掃除をしたくなったりします。

今まであまり気にならなかったブラインドのホコリを雑巾で拭いて、台所のありとあらゆる扉の中の片づけを始めます。写真のアルバムの整理をはじめ、最近着ていない洋服を捨てようかと考えます。

出産が近づくにつれてこの巣篭もり本能はエスカレートしていきます。掃除のほかにも、もしかしたら赤ちゃんのための半年分の生活必需品を買い占めておきたくなるかもしれません。

巣篭もり本能の行動には個人差がありますが、「新しい家族のために家の中を準備しておきたい」ということが根本にあります。しかしその行動は他の人から見れば「理解しがたい行動(ある意味で滑稽な行動)」も多く、「巣篭もり本能」という言葉を知らない妊婦さんは、自分ですらその行動を不思議で仕方ないかもしれません。

巣篭もり本能は出産目前の退屈しのぎ、あるいは緊張をほぐすための「いい気晴らし」となるでしょう。ただ何にでも行き過ぎは禁物です、そこに全神経を集中しすぎないようにリラックスして、出産のための体力を温存しておくことも忘れないでください。

1人になりたい

巣篭もり本能では「家で静かに過ごしたい」「1人になりたい」という感情も起こります。お産を直前に控えた猫や犬が、飼い主のことを初めて威嚇(いかく)して驚かせることがあるでしょう。まさか飼い主が自分のペットを攻撃するつもりはないのですが、お産を控えた猫や犬は、飼い主すらも危険と感じるようになるのです。

赤ちゃんを守りたいという本能は、「周りに危険があるかも」という信号をつねに発信するようになります。そんなことはありえないと分かっていても、「見ず知らずの通行人がいきなりおなかに危害をあたえるかも?」と思うこともあるでしょう。普段は何も気にならなかったことが心配に思えるようになり、結果的に1人の時間を好むことが多くなります。

仕事をしている妊婦さんが予定よりも早めに仕事を辞める(休職する)傾向があるのも、巣篭もり本能が関係しているかもしれません(多くの妊婦さんは予定よりも早めに家にいたくなります)。これに関してはもちろん身重になり自由に動けなくなることもあるでしょうけど・・

また出産を目前に控えた妊婦さんは、自分の周りの関心が薄れていきます。他人のことが重要でなくなり、いよいよ自分の出産のことだけに神経を使うようになるのです。友達との会話もどこか上の空になり、いつもは嬉しかったランチの誘いも魅力的でなくなります。

出産に備えて体力を充電するようになり、なるべく体調を整えて自分の身体に休息を与えたいと考えるようになります。友達から聞いた出産後の育児の多忙さを考えると、「今は静かに休んだほうがいい」と本能が理解しているのです。巣篭もり本能はまさしく親になるための「動物的本能」なのです。






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