予定帝王切開

予定帝王切開について、予定帝王切開になりやすい母子症状と手術前に準備しておきたいポイントをわかりやすく説明します。

予定帝王切開とは

予定帝王切開は、あらかじめ病院側と妊婦側で帝王切開の予定を組んで出産することです。スケジュールが決まっているので母体の心の準備や入院スケジュールもたてやすいメリットがあります。

帝王切開の予定日は、破水や急な陣痛を避けるために予定日よりも少し早めに設定します。だいたい38週頃が目安です。

「予定帝王切開」がよくおこなわれる状況について、ここから説明したいと思います。

さかご

さかご赤ちゃんは頭から産道を通って生まれるので、子宮でも頭が下になっています。ママからみたら、赤ちゃんは逆立ちしているような状態で生まれる準備をしています。

ところがママの心臓のほうに赤ちゃんの頭がある場合、さかご(骨盤位)と呼ばれます。頭で産道を押し広げることができないため、産道が広がりにくく赤ちゃんがなかなか降りてこないトラブルがおきやすくなります。

産道側に赤ちゃんの足がある「全足位」、産道側に足があり膝立ちをしているような「全膝位」の場合は帝王切開になります。

さかごは自然と赤ちゃんが回転して治ることが多いので、妊娠中期までは気にするほどではありません。でも妊娠後期に入っても、さかごがなおらない時は予定帝王切開の可能性が出てきます。

さかごと言われても、おしりが下になっているときは産道を広げながらおりる可能性があるので、自然分娩が可能なケースもあります。

多胎妊娠(たたいにんしん)

双子や三つ子など多胎妊娠の場合は、自然分娩と同じように帝王切開のパターンも想定してください。双子の場合は、経膣分娩も可能なケースがありますが母体の健康状態で帝王切開に切り替わることもあります。三つ子以上は帝王切開がほとんどです。

多胎妊娠は早産になりやすいので、帝王切開について早い段階から情報収集しておくと安心です。

余談ですが、多胎妊娠の場合は、子宮が伸びきってしまう妊婦も多く、産後の子宮収縮が進まないことがあります。特に経膣分娩よりも帝王切開をした妊婦に多く、子宮復古不全と呼ばれます。多胎妊娠で帝王切開をする場合は、手術後の無理は禁物です。

子宮筋腫(しきゅうきんしゅ)

出産時、赤ちゃんは頭から産道に入り、通りやすいように体ごと旋回しながら進みます。これを児頭回旋(じとうかいせん)と言います。ところが子宮筋腫があると回旋が止まったり違う方向に頭を向けてしまうことがあります。

また、子宮筋腫の状態や母体の治療状況によっては自然分娩よりも帝王切開をすすめられることがあります。この場合は、予定帝王切開として筋腫の様子をみながら出産計画をすすめます。

前置胎盤(ぜんちたいばん)

前置胎盤胎盤はママの心臓よりにあります。さかごの状態にように、胎盤が産道側にあることを前置胎盤と呼びます。この場合、胎盤が産道につながる子宮口(しきゅうこう)を塞いでしまっている状態です。

赤ちゃんの部屋が子宮、その子宮から産道に出るための扉が子宮口です。だから子宮口が開かないことには、赤ちゃんは産道にでることができないのです。もしも、この状況で陣痛がおきたら胎盤が刺激を受けて大量出血する可能性があります。

さらにその胎盤が癒着していた場合、出血はあるものの子宮口を塞いだままになってしまい、赤ちゃんは子宮にとどまるしかなく生命が危険です。このような可能性が考えられるときに、予定帝王切開という選択肢が出てきます。

しかし、子宮の大きさも成長していくので早い段階で前置胎盤だとしても、子宮が大きくなるにつれて位置がずれることもあります。妊婦検診に忘れず通って、様子をみてください。

児頭骨盤不均等(じとうこつばんふきんとう)

母体の骨盤の形がお産を困難にしたり、エコー検査で赤ちゃんの頭が大きい可能性がわかると、骨盤と赤ちゃんの頭の大きさが合わずに自然分娩が難しくなります。あらかじめわかっているときは、予定帝王切開になることがあります。

母体の身長が150cm以下の場合は、児頭骨盤不均等になる可能性があります。ただし分娩が始まらないと、赤ちゃんが骨盤を通るかわからないことが多いようです。予定帝王切開にするかどうかは、母子の健康状態をふまえて医師と相談することになります。




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