妊娠中の受動喫煙について

受動喫煙を知っていますか?タバコを吸わなくてもタバコの煙による害が、妊婦の体や胎児に影響してしまうケースがあります。妊婦だけではなくパートナーや家族と共有してほしい情報です。

受動喫煙とは

受動喫煙(じゅどうきつえん)とは、タバコを吸ったときにタバコの先から出ている煙と、実際にタバコを吸っている人が吐き出す煙の2種を発生源とした、有害物質を含む煙を吸引してしまうことです。

受動喫煙の問題点は、本人が禁煙またタバコを避けていても周囲が喫煙していれば、煙を吸ってしまう可能性があるという点です。

現在は歩きタバコの禁止条例や、喫煙所の指定、会社やデパートで喫煙所を設置するなど禁煙者への影響を少なくする配慮が求められています。

タバコのポイ捨てで、吸い殻から出ている煙を吸っても受動喫煙になります。特に地面から近い位置にいる乳幼児や、ベビーカーの赤ちゃんに影響しやすい問題点です。

妊娠中の女性に対しては、受動喫煙によって胎児の成長に影響を及ぼすことが心配されています。

副流煙(ふくりゅうえん)

妊婦とタバコ

タバコの先から出ている煙は、副流煙(ふくりゅうえん)と呼ばれます。実際にタバコを吸っている人が口から吸い込む主流煙(しゅりゅうえん)よりも有害物質が含まれているという例もあります。

副流煙はタバコそのものから排出されている煙なので、副流煙をしっかり吸いこむことは喫煙していることと変わりません。

しかし、副流煙を知らない喫煙者は「吸っているのは自分だけ」という考えになりがちです。妊娠中は副流煙に気をつけてください。妊婦自身が喫煙していなくても、副流煙を吸っていれば喫煙とおなじように体内にタバコの成分が侵入してしまうのです。

呼出煙(こしゅつえん)

タバコを吸っている人が吐き出す煙を、呼出煙(こしゅつえん)と呼びます。

タバコを吸い終わっても、息にタバコの香りが残っているケースがあります。喫煙後の呼吸でも、しばらくはタバコの成分が含まれているので注意が必要です。

呼出煙に含まれる一酸化炭素は、喫煙が終わったら排出されていないように見えますが、実は喫煙後8時間ものあいだ排出されています。

一酸化炭素は酸素不足を招きます。火事で呼吸が苦しくなるのは、一酸化炭素が充満するからです。喫煙で呼吸が苦しくなったり、むせてしまう人は注意が必要です。

環境タバコ煙(ETS)

環境タバコ煙(かんきょうたばこえん)はETS(environmental tabacco smoke)と呼ばれるタバコからでる副流煙、喫煙者の呼出煙によって周囲に拡散される有害な気体のことを指します。

聞き慣れない単語ですが、この煙が、受動喫煙の原因となる煙の総称です。その内訳は、何千種類にもなる成分です。そのうちの400種類程は人体にとって有害物質だとわかっています。

受動喫煙の症状

受動喫煙の可能性のある症状をあげます。特に妊娠中は体調変化が目立つので、気をつけてください。

すぐにわかる症状は、目の痒み・目がショボショボして涙目・目が痛く充血・咳・のどの痛み・くしゃみ・鼻水です。煙を浴びるとすぐに症状が出るなら、受動喫煙の初期サインです。

もっと症状が体にでることもあります。吐きけ・頭痛などの不快症状からはじまり、呼吸が苦しくなったり、運動していないのに心臓がドキドキして心拍数が上がったり、呼吸困難からめまいが起こることもあります。受動喫煙は、継続すると危険な症状も起こりうるのです。

胎児への影響

受動喫煙が体に悪いといっても、実際にどんな影響を及ぼすのかは知らない人も多いようです。「妊婦に良くない」というのはイメージから言われているのではありません。

具体的に喫煙や受動喫煙を続けた妊婦の胎児には、タバコの成分によって赤ちゃんの呼吸器官の成長が遅くなります。ダメージを受けると、呼吸器官が弱まって喘息(ぜんそく)や気管支炎(きかんしえん)をひきおこす可能性が高まります。

低出生体重児になる可能性も高まります。低出生体重児は出生時の体重が2500g未満の赤ちゃんです。妊婦の喫煙や受動喫煙も原因の1つと考えられています。

また、タバコに含まれる発がん性物質が、乳幼児の小児がんをひきおこす可能性がゼロではないことも忘れないでください。

出生後の赤ちゃんへの影響

出生後の赤ちゃんは、大人よりも呼吸器官が未発達なので喘息や気管支炎によって入院することもあります。

赤ちゃんや子どもは、大人よりも呼吸が早いことを知っていますか?つまり、大人よりもたくさん呼吸しているぶん、タバコの煙を吸い込む回数も増えるのです。

妊娠中にできることは、産後の喫煙環境について、妊婦だけではなくパートナーや家族全体で考えることです。





関連イメージ